テネシーが教えてくれた②
こんにちは。4日目!
前回は、通訳なのに「アメリカ怖い」が初アメリカのテネシーで治ったところまでだったかと思います。
テネシーの人達に教えてもらったこと、他にも色々ありますが、中でも一番インパクト大でこのブログにもつながっていることは、「自分の頭で考える」ことです。
このことを教えてくれたのは、クライアント先でタッグを組んだ在米数十年の通訳仲間、A姉さん。「もう日本語よりも英語が出ちゃうのよあたし!」ときっぷのいい元江戸っ子、今は生粋のテネシーっ子よりテネシー人です。
彼女が日本人とアメリカ人両方の視点から色々話してくれること、耳が痛いこと沢山でしたが、もっともなことばかりでした。わたしはもちろん日本人代表ではないし、アメリカ人を一般化して話せるような経験もないので、自分に響いた部分だけに絞ってお伝えします。
- 相手も人間、自分も人間
この前のブログで書いたように、テネシーの人達はよく人と話します。レストランで、スーパーのレジで、すれ違いざま見知らぬ人と。A姉さんも同じです。いや、平均的テネシー人を上回る勢いで話します。その結果大抵の店に知り合いがいて、一緒にランチや買い物行くと「マネジャーの〇〇どうしてる?元気?」とか「お宅のわんこ元気?」みたいな話をお店の人としています。お店だけでなく、クライアントの社内でも、街を散策していても、異常な確率で知り合いに会ったり、見知らぬ人と友達になったりしてるのを目撃しました。
その行動の芯になってるのは、「相手も自分も同じ人間」に尽きるのでしょう。会社内での立場(上司と部下、社員と派遣)や仕事上の立場(客とスタッフ)でなく、人間として同じ目線で気づかうから仲良くなり、質問をするから相手のことをよく知り、自分のことも飾らずオープンにするから信頼され。
日本でのわたしはと言うと、知らない人とはそもそも視線を合わせないし、偶然合っても反射的に逸らしてしまいます。もともとが無口なので、日英問わず雑談ネタ探しに苦労します。あと立場から物を見てしまうこともあります。仕事をくれるクライアントさんが上、みたいな。でも、心細い時にもらった笑顔と挨拶のありがたさを肌で感じ、A姉さんを見て、彼女レベルは無理としても同じ気持ちで誰とでも接する気持ちはマネできると思いました。今はレジやカフェでちゃんと目を見てありがとうを言うように心がけています。そして、通訳という個人であっても、プロジェクトを成功させるためには言うべきこと、伝えるべきことをクライアントに同じ目線で提案したいと思っています。
- 情けは人のためならず
A姉さんによれば「アメリカ人的にはフツーよ」だそうですが、人助けをためらいません。それぞれ得意分野があるそうで、A姉さんの場合は悩める青少年、移民、犬や猫だそう。別にボランティア団体に所属してる風でもないのですが、知り合い伝いの紹介だったり通りすがりに見つけたりして、いつも複数の案件が進行しています。わたし、人助け、してない…。
彼女がいいのが、それを「人のため」と思ってないところ。「今できることをしたら、いつかそれが自分に帰ってくるかもしれないじゃない?それに楽しいのよ!」わたしもある意味彼女の人助け案件で、テネシー案内から買い物、生活の世話など本当にお世話になりました。でも一貫して「あたしがやりたいからしてるの」と、軽やかでした。
- 自分の価値は自分が決める(会社じゃない、世間じゃない)
「主体的に考える」ということも、A姉さんから教わりました。わたしがついつい、無意識に周りに合わせた行動をしようとすると、「Miko ちゃんはどうしたいの?貴重なアメリカでの時間だよ、本当にそれがしたいの?」ってよく言われたな~。行動も考えも、それが本当に自分の頭を使って考え納得したものか、意識するようになりました。それまでは、意識しないまま「こうするのが普通だから」「決まりだから」「こうしないと悪いから」と、周りルールで動いてることが多かった、反省です。自分の価値も、人生も、決定権を自分に戻していいんだ!そう思ったらわくわくしました。
- 人生はFunでいい!
「Fun って別にふざけてるとか不真面目とかじゃないのよ。仕事だって人生だって Fun が大事よ」by A姉さん。Fun=楽しむともちょっと違うらしいです。日本語にはない感覚だと言ってました。思うに、主体的に考えた上で(さっきのやつです)自分が納得して選んだことを、それが仕事であれ人生のハプニングであれ人助けであれ、前向きにがっつりはまってみる、でその過程を楽しむ、っていうことかな?合ってますか姉さん。
日本に帰ってからも、時々頭の中でA姉さんの声がします。「 Miko ちゃんそれ Fun ? Unfun ?」テネシーと姉さんのおかげで、あることを本気で考え始めました。人生を Fun にするために、わたしは本当は何がしたい?何が大事?
方向性もとくに決めず始めてしまったこのブログも、なんとなくお話したいことが見えてきました♪うれしいうれしい。それではまた続きでお会いします!